2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧
以前にも書きましたが,漫才の持ち時間というものは短い場合が多く,どうしても短いネタ,2,3分のネタを用意する必要があります。たまに長い持ち時間を与えられると,その短いネタを2つ,時には3つ繋げて演じることがあります。このような習慣は,あまり良く…
立ち姿の美しさというのは,姿勢・立つ角度(もしくは立った時の向き)・マイクからの距離・二人のバランスなどによって決まると思います。 みなさんは漫才を見る時,立ち姿の美しさを気にしていますか? コンビのうち一人だけではなく,二人とも,また二人の…
コントでは,最初から最後まである役を演じ続けるのが普通なので,「素の自分」としてセリフを言うことは通常ありません。「素の自分」のセリフがあるコントもないわけではありませんが,そのようなコントは,シュールなコントという位置づけになると思います。 …
合唱コンクールなどでは,課題曲というものがあり,みなが同じ曲をそれぞれの持ち味を活かして歌います。それと同じように,同じネタを何組かの漫才師に演じてもらい,その違いを楽しむという企画です。 まず,できるだけ無名の漫才師に課題ネタを台本通りに…
外見は,スーツなどを着てある程度「格好をつけて」ほしいと思いますが,ここで言う「格好をつけない」とは,主に内面のことです。今は売れている漫才師の中にも,若い頃は「格好をつけていて全然おもしろくなかった」と言う方も少なくありません。 「格好をつける」…
現状では,「漫才師」と「お笑い芸人」を区別する意味はほとんどありません。これは,「漫才」だけで食べていけるような環境がないということを示唆しているのではないかと思います。 「お笑い芸人」としての様々な経験は,「漫才師」としての成長に寄与するとは思いま…
漫才を始める前に マイクの高さを調整する 漫才師の仕草が ちょっと好き
大事なのは変わってくこと 変わらずにいること—槇原敬之,「遠く遠く」より 漫才師の場合,「一生漫才を続ける」という信念を「変わらずに」持ち続けることは,大切なことです。 しかし,実際に一生漫才を続けられる漫才師とは,絶えず「変わってく」ことのできる人…
TVという短い持ち時間でも,落語でいう枕のようなものをうまく取り入れている例を挙げてみたいと思います。 ますだおかだ「パァ,出た!」などのギャグの後も少しの間自由に泳がされている岡田さんと,それを見て少し笑っている増田さん,この時間は枕のような…
落語には「枕(まくら)」というものがあります。本題に入る前の話,今風に言えばフリートークのようなものです。 落語や漫才だけでなく,生の舞台は生き物であるとよく言われます。毎日違ったお客さんが入り,その日その日の「空気」というものがあります。「空気」…
「円熟味が増し,味わい深くなった」 これが最近のフットボールアワーの印象です。 フットボールアワーの味わいは,「しゃべくり漫才」の時に発揮されるように思います。岩尾さんの持つあの独特の雰囲気は,「漫才コント」で何かの役を演じるよりも,「しゃべくり漫…
往年の夢路いとし・喜味こいし センターマイクのところへ こいしさんが先に到着し いとしさんが後からゆっくりと歩いてくる感じが ちょっと好き
よく正統派漫才といわれるますだおかだですが,現在のスタイルは, 「ボケ」と「ツッコミをボケさせる(すべらせる)」というものです。 わたしの記憶が正しければ,M-1で優勝した後から,岡田さんにたくさんボケさせるというスタイルが定着したように思います。増…
ライセンスの 井本さんの 漫才の時の立ち方が ちょっと好き
TVのネタ番組でこれほどまでに繰り返し同じネタをやる漫才師は中川家しかいない,と言っても過言ではないと思います。 わたしは中川家の漫才を,「さすがにもうこのネタは飽きたな」という気持ちで見始めるのですが,最後には決まって「おもしろかった!」と感じ…
「最も楽しそうに漫才をする漫才師」 これが,アンタッチャブルに対するわたしの印象です。 あれほどまでアドリブを入れた漫才ができれば,当然楽しくて仕方がないと思います。 山崎さんは隙あらばアドリブで小さいボケを連発し,それだけでも十分笑っていると…
かつてのブラックマヨネーズは,服装は「特殊」,漫才のスタイルは「普通」のボケとツッコミでしたが,それがいつからか逆転しました。服装は「普通」,漫才のスタイルは「特殊」という形に。 吉田さんは「ボケ」というより「過度に心配する人」小杉さんは「ツッコミ」とい…
わたしは現在32歳ですから,日常生活で10代の方と接点を持つ機会はほとんどありません。まして,10代の方と漫才について語り合う機会など,見いだすことは不可能だと考えていました。 ところが,ブログを通して何人かの方からコメントをいただき,やり取りを…
どこからどこまでが中堅なの? 漫才師の場合,何年漫才をやっているのかということよりも,「売れる」時期のほうが大きいようです。 なかなか売れない場合,10年以上やっていても「若手」というイメージがあり,早く売れればそこそこの年数でも「中堅」という感じ…
例えばある二人の人が,悪ふざけで漫才をしている場合,これは「自分たちが一番楽しんでいる漫才」ではなく,「自分たちだけが楽しんでいる漫才(のようなもの)」です。まじめであればあるほど,漫才は面白くなります。漫才に「悪ふざけ」が入り込む余地はありませ…