藤澤俊輔 「漫才コラム」と「漫才.コント.落語台本集」

漫才作家だけで食べていくために「オチを売るシステム」を模索中。「古典漫才」の普及を目指しフリー台本公開中。時々コントと落語


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漫才における枕

TVという短い持ち時間でも,落語でいう枕のようなものをうまく取り入れている例を挙げてみたいと思います。

 

ますだおかだ
「パァ,出た!」などのギャグの後も少しの間自由に泳がされている岡田さんと,それを見て少し笑っている増田さん,この時間は枕のようなものだと思います。

 

おぎやはぎ
「小木です」「矢作です」「おぎやはぎですけど何か問題でも」など,いくつかある決まり文句で漫才を始めます。「決まり文句」だけでは枕の要素は薄いのですが,その後で,「これさえ決まっちゃえばこっちのもんなんだよ」のように,その都度違ったコメントをはさむことによって,枕としての効果が高くなっています。

 

アンタッチャブル
アンタッチャブルの漫才の入り方は多彩です。言葉では説明しにくいのですが,アンタッチャブルの入り方は,落語でいう枕にかなり近いという印象があります。「枕」を意識して,アンタッチャブルの漫才を見ていただきたいと思っています。

 

このように,持ち時間が短くても工夫して枕のようなものを入れることは漫才師自身のためにもなるのですが,今後の漫才の発展を後押しするものであると思います。

 

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