藤澤俊輔 「漫才コラム」と「漫才.コント.落語台本集」

漫才作家だけで食べていくために「オチを売るシステム」を模索中。「古典漫才」の普及を目指しフリー台本公開中。時々コントと落語


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オープンカーニノルモノヘ

当て書き:博多華丸・大吉博多華丸 / 博多大吉)

 

華丸:今度車を買おうと思ってるんですよ

大吉:おっ随分と景気のいいお話で

華:最近のわたしこれ(お金)持ってますからね

大:そういうことはあんまり言わないほうがいいですよ

華:そうなんですか?

大:で…どんな車ですか?

華:オープンカー

大:冒険しすぎじゃないですか?大富豪になったとはいえ

華:大富豪は言い過ぎです。でもちゃんと覚悟したうえでの決断ですからね

大:ちゃんと覚悟したんですか?

華:当然ですよ。ただ…1つだけ心配なことがあるんですよ

大:なんですか?

華:普通の雨に濡れる覚悟はできたんですけどね,ゲリラ豪雨みたいなのが降って車の中にどんどん水が溜まってきちゃったら溺れちゃうかもしれないので,そこまでの覚悟が決まらない

大:溺れないから大丈夫ですよ

華:泳ぐのが得意な大吉先生には分からないんでしょうね,わたしの気持ちは

大:いやいや…僕別に泳ぐの得意じゃないですし,泳ぐの苦手でも溺れたりしないですからね,オープンカーの中で

華:車の中に水が溜まれば溺れるかもしれないじゃないですか?

大:だったらね,華丸さんはお風呂で溺れたことあるんですか?

華:お風呂で溺れるわけないでしょ。浅いんだから

大:同じことですから

華:大吉先生ともあろうお方が何を言ってるんですか。お風呂は底が平らでず〜っとどこまで浅いから溺れないんですよ。車の床は平らじゃないですからね

大:だとしても溺れるほど深くないでしょ

華:そういう油断が死を招くんです!

大:何を言ってるんですか?

華:海だって浅いところから急に深くなるから溺れるんですよ

大:オープンカーの床で急に深くなるなんてありえないですからね

華:だったら大吉先生は,「オープンカーで溺死することはない」と言い切れるんですか?

大:オープンカーは屋根がないんですよ

華:分かってますよ。当たり前じゃないですかオープンカーなんだから

大:屋根があったら洪水なんかで車に水が入ってきて脱出できずに溺死することもありますけどね,オープンカーならそういうこともないし,オープンカーのまま海に落ちたりしない限り溺死はしません!

華:じゃあオープンカーは屋根がないから絶対に安全だと言い切れるんですね

大:ただ…厳密に言うと,オープンカーにも屋根はありますけどね

華:え!? オープンカーにも屋根がある!? なんですかそのカミングアウト!

 

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