「しゃべくり漫才コント」という分類
「漫才コント」は,二つに分類することができると思います。
一つは「最初から最後までほぼ役になりきって話を進めるもの」,もう一つは「何かの役を演じてはいるものの, 要所要所で役ではない本人としてのセリフを入れるもの」です。
後者のような「役ではない本人のセリフ」の割合が多いものを,「しゃべくり漫才コント」と呼ぶのはどうかなと思っています。
「役ではない本人のセリフが入れられる」のが漫才の強みです。漫才でコントを演じる場合でも「しゃべくり」の要素を上手に入れることによって,漫才ならではの味わいが生まれてきます。
コントメインのコンビが漫才を始めるとき,「これはほぼコントだな」という印象を与えてしまうことがありますが,それはこの「しゃべくり」の要素がよく分かっていないからなのかもしれません。
もちろん逆のパターンもあります。漫才メインのコンビがコントをやると,漫才感が漂っていたります。
「コント感のない漫才」「漫才感のないコント」,両方できるコンビは少ないのかもしれません。