オチがしっかりした漫才は後味が違う
漫才は「落語」ではないのだから, オチにはそんなに力を入れなくてもいいという考え方もあると思います。しかし,しっかりとしたオチがあるのとないのとでは後味が全く違うというのも事実だと思います。
例えば,夢路いとし・喜味こいしさんはほとんどのネタで, 最近では大多数の漫才師が言うあるセリフを言わずに漫才を終えます。そのセリフとは,「いいかげんにしろ!」 「やめさせてもらうわ!」など, 漫才の最後に言う言葉です。
いとこい漫才はオチがしっかりしているので,このような言葉を言わず,オチそのものが最後の言葉となり,お辞儀をして舞台を後にします。見ている人は,「なるほど!」という気持ちになります。この後味の良さが,「漫才全体の質」「一つの作品としての価値」を高めてくれます。
最近の漫才ではなぜオチが弱いのか,原因はいろいろあると思います。また,書きたいと思います。